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】【小説】あのとき育てていただいた黒猫です。
「癒やし」と「つながり」を求めるすべての人へ――
ある日、一匹の黒い雄猫が天寿を全うし、飼い主の腕の中で息を引き取りました。
しかしその直前、黒猫はあることに気が付きます。
「――僕は、何も返せてないじゃないか!!」
優しくしてくれて、甘やかしてくれて、
たくさんの時間を一緒に過ごしてくれた飼い主・瑠璃香に何もお返しできていないことに思い至り、
悔やんで悔やんで、でもだんだんと力が抜けていって――。
気がつくと二年の月日が経ち、妖怪――猫又となっていました。
妖怪が人間を訪れるなら人間になるべき……変化を試みるも妖力が足りず幼い男の子の姿が精一杯。
しかし元黒猫・テトは全速力で走ります。
二年が経ち少しだけお姉さんになった瑠璃香のもとへ――今度こそ、恩返しをするために。