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】【小説】獄門撫子此処ニ在リ(4) 狐の窓から君を見る
異形の祭が、千年の都を狂乱に染める――。まどろみから目覚めると、そこは「はざま」だった。
現世とも幽世ともつかぬこの場所には、さまざまなものが眠っている。
久遠の恩讐に沈む館、庚申の夜を蝕む呪縛、潰えた野望の残滓。
そして、忘れてはいけなかった記憶さえ――。怪しい街に迷い込んだ撫子とアマナは、奇妙な縁に巡り合う。
同窓の女学生達、「はざま」を探る案内屋ドラセナ。
そして、荒れ狂う吹雪のような獄卒カシャリ。ひょんなことから始まった同年代の友達とのふれあいは、少しずつ撫子の世界を広げていく。
一方、戦いの影響から九尾の記憶に苛まれるアマナは、撫子から遠ざかろうとしていた。
互いを想う心がすれ違うなか、撫子とアマナの不安定な絆を試す怪異が起こる。「あなたと見る景色、わたしは好き」
「君と同じ景色を見ていたらと、心から思うよ」絡み合う因縁は、やがて二人のみならず京都までもを異形の祭りへと堕とす。
狂乱に染めあげられた京都を、「化物とヒトとのあわいに揺らぐ少女たちは駆け抜ける――。
うつくしくもおそろしい少女鬼譚、繰り返す縁の第四巻。