【予約受付中】【コミック】勇者が召喚できません(1)
ソシャゲスキー王国の末っ子王子ラック、彼は転生ボーナスをもらった転生者である。
転生前はドハマりしている美少女系スマホゲームのガチャに生活費すらつぎ込んだ挙句、
目当てのSSRキャラを一回も引き当てられず、絶望したまま餓死したマヌケ。
「……石油王の息子になって、可愛い美少女やナイスバディの綺麗なお姉さんたちにチヤホヤされて、ガチャだけして生きていたい人生だった」
死の間際のそんなしょうもないボヤキを神に拾われた結果、王族に転生した経緯を持っていた。
だが、気楽で自由な王族ライフを過ごせるかと思ったら、生まれたのは魔王軍と人類が戦っている物騒な世界。異世界転生詐欺を喰らったラックは16歳の成人を迎え、召喚魔法が正式に解禁になったことで、勇者召喚に望みを賭ける。
しかし、SSR以上の確定演出が魔法陣に現れるものの、何故か毎回、お目当ての勇者は召喚されず。
その代わりとばかりに召喚されるのは、見た目も中身もクセの強すぎる変態美女ばかりが続々と召喚。
そのたびにトラブルが引き起こされて、国内でのラックの王族としての評判も毎度ダダ下がり。だけど、気付けばあら不思議。ラックが知らないうちに魔王軍の危機が退けられているではありませんか。
そう、彼女たちは見た目も中身もクセが強すぎる変態美女。
それでも、勇者召喚の際に与えられていたチート能力だけは本物。
彼女たちは日頃、召喚主のラックに多大な迷惑をかけている。
それでもなんだかんだと面倒を見てくれる彼に、非常に感謝していた。
そんな彼女たちの秘密の恩返しによって、今日も王国の平和とラックの危機はこっそりと守られていたのである。いつも秘密裏に行われていた、そんなエピソードなど露知らず。
ラックは召喚してしまった変態美女たちの面倒に苦労しながらも、くじけずに勇者召喚に再挑戦。
そうして、今日も今日とて、召喚用の魔法陣にSSR以上の確定演出が発生。
でも、やっぱり淡い期待は裏切られて、クセの強すぎる変態美女を召喚しては嘆いてしまうのだった